女性社員の活躍で成長を続ける長崎県諫早市の『大家不動産株式会社』
大家不動産株式会社 諫早中央店
代表取締役社長 大家 弘昭氏/常務取締役 島田 友美氏 インタビュー
今回は、長崎県の中央部に位置し、歴史的に交通の要衝として栄えてきた町、諫早市の会員不動産会社『大家不動産株式会社』のご紹介です。
賃貸管理業への進出が成長のきっかけに
—— 創業は昭和62年と聞きましたが?
大家社長:昭和62年の8月に勤めていた不動産会社を退職して創業したのが始まりです。高校を卒業してから、二輪車や自動車を買い取り綺麗に整備して販売する仕事をしていたこともあり、中古車の販売会社を起業しようと思っていたのですが、たまたま不動産業について知る機会があって、『車と不動産の違いはあっても、売りたい人と買いたい人が安心して取引ができるように仲介する仕事という点では同じだな。』と思い、不動産会社に勤めることにしたわけです。不動産は扱う金額も大きいですし、何より住宅という人生でも大きな買い物のお手伝いができるというところに大きな魅力を感じましたね。」
—— それから今の会社を起業したのですね?
大家社長:「県内の不動産会社で4年働いて、32歳の時に今の会社を創業しました。創業から15年以上売買仲介メインでやってきたのですが、48歳くらいの時に将来も見据えて賃貸管理業に進出することにしたわけです。おかげさまで管理戸数は2,000戸を超えるまでになりました。」
—— 賃貸管理業を軌道に乗せるのは大変です。売買仲介業から賃貸管理業へのシフトは珍しいのでは?
大家社長:「そんなに大きな町ではありませんので、既存の家主さんから管理を請け負う難しさがありました。ですから当社の管理物件の大多数は新築なんです。毎年100戸~200戸くらい管理を受託させていただいていますが、平均して入居率は95%~98%を維持しています。」
島田常務:「諫早は全体的に入居率も高いエリアですし、とにかく家賃が高いのが特徴ですね。福岡市などの大都市圏と変わらない家賃水準です。」
—— 賃貸市場は入居に苦戦するエリアが増えていますが、諫早は様子が若干異なるようですね。
大家社長:「諫早市は14万人くらいの人口ですが、おそらく賃貸物件は8,000戸くらいしかないでしょう。物件が足りていないのが現状です。諫早中核工業団地では、4月にソニーの新工場(※)も完成しましたし、益々賃貸物件の不足が顕著になるかもしれませんね。災害も少ない地域ですし賃貸経営には適した環境と言えるでしょう。」
※スマートフォンカメラ向け半導体を生産するソニーセミコンダクタマニュファクチャリング長崎テクノロジーセンターに、5棟目となる新工場が2021年4月に完成。敷地面積約26万9千平方メートルに6階建て延べ約4万8千平方メートルの工場では新たな雇用も期待される。
島田常務:「長崎市のほうは諫早より更に家賃水準は高いですよ。坂の町で平地が少なく、賃貸住宅を建てる余地があまりありませんから。長崎県は全国的に見ても家賃水準が高いですね。」
大家社長:「それでも長崎県全体では、人口減少や出生率の低下の問題もありますから安泰とは言えません。地元で育った若い世代の人達が戻って来たくなるような魅力ある町づくりが大切だと思います。」
—— 諫早ではどのような方が賃貸経営をされるケースが多いのですか?
大家社長:「以前は地主さんが多かったのですが、今は土地を購入されて賃貸住宅を建てる方がほとんどですね。家賃も高いので土地から購入しても賃貸経営が成り立つ地域性があると思いますね。お客様は県内で事業をされていらっしゃる方が多いですね。」
—— 高い入居率を維持するための取り組みは?
大家社長:「諫早市全体の入居率は全国的に見て高いからと言って、そこに胡坐をかいていてはいけません。例えば当社では、入居者退去後の現状回復工事が終わったら、週に1度の空室点検と清掃を徹底して、内見のお客様を気持ちよくご案内できるようにするなど、管理の質の向上に全社員で取り組んでいます。そういった積み重ねが入居率やオーナー様の満足に繋がっていきますからね。」
島田常務:「自社で管理させていただいている物件では、入居者の9割以上が当社で仲介した方です。管理の質と仲介力の両方が備わってこそ、オーナー様は賃貸経営の全てを任せていただけると思っています。」
家族信託は管理会社として必須の取組み
—— オーナー様の平均年齢はどのくらいですか?
大家社長:「70歳前後くらいですね。やはりご高齢になってくるとオーナー様自身の負担も大きくなってきますし、管理業者側としてもオーナー様の健康状態などは気になってきます。」
—— オーナー様のご家族とのコミュニケ―ションも必要になってきますね。
大家社長:「そうですね。ご高齢のオーナー様にはお子様のご連絡先を教えておいていただくなど、今までも取り組んではきましたが、オーナー様の大切な財産の管理を任せていただいている立場としては、今後その財産を引き継がれるお子様世代の方と関係をしっかり作っていくことが大事だと思います。建物の管理だけではなく、将来的な相続も見据えた財産管理や資産承継のお手伝いまで提案できないと、我々もこの超高齢社会では生き残っていけません。」
—— なるほど、そこで家族信託にも取り組んでいるのですね?
大家社長:「家族信託は必須ですね。認知症で不動産の売却ができないということは、本人だけでなくそのご家族にも大きな負担となります。不動産のプロとしては、家族信託という選択肢があることを多くの方に知ってもらう取り組みは必須だと思います。当社でも相続セミナーの開催など、今までも相続対策に関する取り組みは数多くやってきましたが、相続発生以前の段階で、体調不良や入院など、賃貸経営に支障が出ることも増えてきています。これらの問題を解決するために、生前対策としての家族信託は非常に有効な手段だと思いますね。」
有言実行の社長を支える女性社員の活躍
—— ところで女性社員の方がとても多いようですが?
大家社長:「はい、社員が22名(2021年6月現在)いるんですが、そのうち女性が16名と圧倒的に女性が多いですね。特に意識してそうなったわけではありませんが、当社の女性社員は本当に頑張ってくれています。何かをするにも吸収力が凄いというか、スポンジが一気に水を吸うような感じですね。チラシの手配りみたいな仕事でも女性のほうがよく撒いてくれます。毎月1、2回3,000枚くらい手配りしていますが、ここでも女性が力を発揮しますね。もちろん男性陣も頑張っていますよ(笑)」
—— 島田常務から見た大家社長はどんな方ですか?
島田常務:「とにかくパワフルですね。これと決めたら有言実行です。熱いです(笑)あと、飛行機が嫌いなので、東京出張などは全部私が行っています。おかげで仕事も兼ねていろいろな所に行けますね(笑)」
大家社長:「飛行機はとにかく酔うのでダメですね(笑)。実は東京にも行ったことがありません。最高で名古屋までしか行ったことがなくて、新幹線で京都までが限界です。ある意味大海を知らないことで自分の限界を知らずに済んでいるのがいいのかもしれません(笑)」
—— 最後に今後の目標などがあれば教えてください。
大家社長:「いつも言っていることですが、次世代の家主さんを育てることが目標ですね。賃貸経営はメリットがないと誰もやらないわけです。うま味的なものがないと。賃貸に関する法律などはどちらかというと入居者優位の動きが続いていて、家主さんの経営的には負担が増しているのが現実です。もちろん、入居者の皆さんが安心して賃貸住宅に住めるようにしていくことが大切なのは言うまでもありません、ただ、賃貸経営にチャレンジする家主さんがいてこそ、良質な賃貸住宅が供給されていることも忘れてはいけないと思います。賃貸業界ならではの慣習も良いところは残していきながら、若い世代の家主さんが育つ環境づくりへ貢献していきたいと思っています。」
—— 「家族信託の相談窓口」ありがとうございました。
「家族信託は次世代の家主さんを育てるという目標にも繋がる」と語る大家社長。賃貸管理/仲介、売買仲介、空き家管理と幅広いサービスを諫早市内3店舗で提供。家族信託をはじめとした相続、資産承継相談などにも積極的に対応する、地域密着型、女性が活躍する不動産会社です。
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大家不動産株式会社 諫早中央店
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